アスリートが“特別な体験” を提供し、参加を希望するファンから寄付を募る『HEROs DREAM』に、今をときめく注目のアスリートが参戦しました。

その人物とは、2022年末に行なわれたサッカーワールドカップで日本代表の一員として活躍し、その後もイングランド・プレミアリーグで目覚ましい活躍を続ける三笘薫選手です。

“バレンタイン企画”と題した今回のHEROs DREAMは、抽選で選ばれた5名のファンが三笘薫選手と10分のオンラインを通じた対話ができるというもの。更には、三笘選手のメッセージ&チョコレートがプレゼントされました。

本企画には約2,800人が応募し、約80万円の寄付が集まりました。集まった寄付金は、日本財団が進める『子ども第三の居場所』や『難病児支援』などのプロジェクトを通じ、様々な困難に直面する子どもたちの支援のために活用されます。

10分のオンライン通話は、三笘選手が公式戦をこなした翌日に実施。

男子小学生からの「サッカーが上手くなるのに一番大事なことはなんですか?」という質問には

「ただ練習するだけでなくて、上手くなるためにどうやったらいいかを具体的に考えながら練習することが大事だと思うよ。」とアドバイスを送ったり、「三笘選手と一緒にプレーをするにはどうすれば良いですか?」という質問には「プロサッカー選手になって相手として戦うか一緒のチームでやるかかな。一緒にできるようにプロサッカー選手を長く続けるようにするから、頑張って!」とエールを送りました。また、「高校生の内にやっておくべきことは?」(男子中学生)「川崎にいた頃の行きつけのお店は?」(20代女性)といった人生相談やプライベートの質問に対してもNGを出すことなく回答。

「以前から応援している三笘選手と話すことができると知ったときは、本当に驚きました。いざ始まると あっという間で、5 分も経っていないのではと思うくらい。とても貴重な10 分間でした」(30代女性)と興奮の声も。加えて、この方は競技だけでは知ることのできない別の側面を見られたことで、三笘選手に対する印象も変化したようです。

「影響力の強いサッカー選手が恵まれない子供たちを支援することは、社会的に大きな意味があると思います。 アスリートが競技以外の場面で活動する姿はアスリートに対するポジティブなイメージにつながりますし、実際に今回三笘選手と話をして、今まで以上に応援しようという気持ちになりました」

参加者のファンの方々にとっては文字通りの”特別な体験”となりました。しかし、なぜ三笘選手は注目度が高まり、かつシーズン中でもある時期に、DREAM企画への参加を決めたのでしょうか。その背景には“サッカー選手として競技のみにとどまってはいけない”という思いがありました。

影響力ある人が動かないと、世の中は変わらない

「ワールドカップを通じ、最近の活躍を知る中で三笘選手のことが好きになり、今回のチャリティー企画に応募しました。」参加した40代女性の方がこう語る通り、今回のDREAMに応募・当選した方々の中には昨年末のワールドカップを通じて三笘選手を知った人が少なくありませんでした。サッカーファンには名が知られた存在であった三笘選手が、この大会を通じ、そしてその後の活躍でお茶の間までその認知度を高めたことは間違いありません。本人もそれは実感しているとのことでした。

「ワールドカップの後に僕自身のInstagramのフォロワーが何十万人と増えて、『こんなにも変わるんだ』と驚きました。投稿をしても、いろんな人の応援メッセージとかも来るようになって、影響力はすごいなと日々、感じています」

そして、自身の影響力が強まっていることを肌で感じたことが、DREAMへの参加を決めた一つの大きな理由でもあるといいます。

「ワールドカップで日本代表が結果を出して、サッカーに目を向けた人もいると思います。それを逃さないことでサッカーの文化は強くなっていくと思うので、一番見られている代表で結果を残しつつ、選手がオフのところでの活動も見られてくると思います。今回の活動のようなことをすることで、日本のサッカー文化が根付くことにも繋がるし、ワールドカップでも勝てないと思うので。小さなことでもやっていかないといけないなと思っています」

ワールドカップを通じてファンになってくれた人やこれまで支えてくれた人に対して直接メッセージを届けて感謝の気持を伝え、よりファンになってもらいたい。そういう思いは三笘選手の中にはあったようですが、ここで話した“オフの活動”に対して三笘選手は日々、何かできることを探していたようです。そんな中、集まった寄付金が日本中の様々な困難に直面する子どもたちに届けられる社会貢献に繋がるDREAMの座組に、強く賛同したとのこと。

「僕自身、社会貢献活動はできるだけ影響力がある人がやっていかないと、世の中は変わっていかないと感じていました。ただ、実際に僕はあまりそういった活動ができておらず…。自分からもっと情報を探しにいこうと思っていたのですが、そんな中でHEROsからお話をいただいたので、ありがたいなと思い参加を決めました。

川崎で感じたこと、海外クラブの活動のこと

「僕はプロになる前からプロサッカー選手の取り組みを見ていて、彼らが色々と見本となってアクションをすることで社会に影響を及ぼしていくのだな、と感じてました。サッカー選手はサッカーが上手いだけではなく、活躍をした後にどれだけ社会や他の人たちに貢献できるかが大事だと思っています。長谷部誠さんや中田英寿さんはトップを走って様々な活動をしていますが、それによって日本代表やサッカーの価値も上がってきていると思いますし、その流れを受け継いでいきたいです」

こう語るように、いちサッカー選手として競技に注力するのはもちろん、社会に様々な角度から影響を与える必要性を三笘薫選手は感じています。その考えに及ぶにあたっては、自身が所属した川崎フロンターレの活動も大きかったようです。

「僕は川崎で育って、フロンターレが地域に根付いているのを肌で感じていました。サッカーにプラスして地域貢献をしなければいけないクラブという意識がチームにもあり、だからこそサポーターも応援してくれたと思っています。そういった活動をしてこそサッカー選手だ、とは(中村)憲剛さんもずっと言っていて、僕自身もフロンターレに入ったことでその意味が理解できました。今は他にも色々なクラブが競技外の活動に取り組んでいるのは素晴らしいことですし、ここからサッカーを始める人や応援する人が増えると思っています。ワールドカップはいろんな人が見てくれましたけど、地域や社会と向き合う活動をして色々な人に関心をもってもらいたいです」

三笘選手は川崎を離れてイングランドへ渡りましたが、川崎時代に得たマインドは海外の選手も持っていると話します。「選手個人によってはチャリティーをやってたり、年俸の1%を寄付する取り組みをしている人もいれば、チームとして病院や施設に訪問することもある」とのこと。日々、競技外への取り組みの意識は高まっているようです。そして、このHEROs DREAMへの参加を機に、さまざまな活動に取り組みたいと意気込みました。

「オンシーズンでも今回のようにできることはあると思うし、オフにはサッカー教室もやりたいです。少しでもサッカーに興味を持ってくれる人を増やしたいですし…他に何ができるかも、教えて欲しいぐらいですね(笑)。このまま自分が活躍することも必要ですし、まずは僕のサッカーでのプレーを見てもらって元気や勇気を与えることが第一。ただ、そういう影響力を持てる中でも様々な活動をすることは大事だと思っています」

今回の当選者の中には、偶然にもユニセフをはじめとして子どもの支援事業に興味を持つ男子中学生がいました。彼にとって、憧れの著名アスリートと共に時間を過ごしただけでなく、参加するために投じた寄付金が恵まれない子どもたちの支援に充てられるということで、二重の感動があったそうです。

「オンライン上とはいえ、三笘選手と僕たち2人という3人だけの空間で話すことができた10分間は、生きてきた15年の中で一番貴重で堪能することができた時間でした。自分のなりたい姿を実現させるために、何かを犠牲にしながら過ごしてきたという三笘選手の高校時代の話を聞き、努力することの大切さを感じました。

僕自身子どもが好きで、ユニセフなどの活動にも興味を持っています。教育を受けることができない子供たちへの支援につながるこのチャリティー企画に参加することができてよかったです」

“アスリートが競技で成果を残して得た知名度と影響力を社会に還元したい” 

三笘選手の強い思いから実現したこの企画を通じて、上述の男子中学生のように社会貢献に対する意識が変わった参加者も少なくなかったように思えます。

アスリートの競技内外での活躍・活動がファンをはじめとした一般の人々の考えと行動を変容させていくことを目指し実施される、次のDREAM企画にもぜひご注目ください。