2021 AWARD WINNER
村田兆治CHOJI MURATA
国土交通大臣杯 全国離島交流中学生野球大会(通称:離島甲子園)



審査員コメント

間野 義之
YOSHIYUKI MANO
日本には400を超える有人の離島がありますが、その多くが少子高齢化という問題に直面しています。国も離島振興法に基づき対策をするなど、島国である我が国にとって重要な社会課題です。
島に学校が1つしかなく対外試合できない、人数が集まらずチームが作れない。離島が直面する社会課題は、島に暮らしスポーツに取り組む子どもたちにとっても具体的な問題として現れています。
新潟県粟島を訪問し子どもたちの厳しい環境を目の当たりにした村田氏は、10年以上に亘り、野球を通じてこの課題に取り組んできました。自身で官公庁や企業を回りスポンサー探しに奔走し、2008年に第一回大会の開催を実現してから、コロナにより開催が見送られた2020年を除き、2019年の第12回大会まで毎年「離島甲子園」を開催してきました。今では24の自治体が参加、延べ4,000人の子どもが参加してきました。今年は始めて菊地大稀選手が離島甲子園参加者からプロ入りを果たしています。村田氏自身の事業への関与度の高さ、そして継続性、成果の観点から、今年度のHEROs AWARDの表彰となりました。
強い想いを持ち、その想いを行動に移し継続しています。「人生先発完投」という村田氏の座右の銘はこの活動にも通じています。人と人とをつなげるというスポーツの力をいかんなく発揮している「離島甲子園」の取り組み。今後も、村田氏の取り組み様々な方と巻き込み継続し、多くの子どもたちが離島甲子園を通じて夢・希望・勇気を持ち、また絆を育んでいってくれることを期待しています。
プロジェクト名
国土交通大臣杯 全国離島交流中学生野球大会(通称:離島甲子園)
取り組む社会課題
離島の隔離性による過疎化や高齢化に対する支援及び経済活性化 (所得や雇用機会の減少、学校の統廃合、医療機関の弱体化、人口減少など)
ビジョン
目標/ミッション
地理的環境から島外との交流機会の少ない離島中学生に、野球を通じた島と島の交流による新たな人間形成や健全な青少年。少女の育成を促進し、離島地域の振興に寄与する。将来生まれ育った島の発展を支える担い手となるべく、島への愛着を深めてもらう。
事業内容
離島甲子園では、全国の離島に住む球児たちが一同に集まる国土交通大臣杯 全国離島交流中学生野球大会を開催している。
多くの島々では、過疎化や高齢化の進行とともに、社会的・経済的情勢の変化で生活や産業に深刻な影響が出ている。また、離島は閉鎖的で、子どもたちの視野がなかなか広がらないといった課題も存在。
そんな状態を改善すべく、離島甲子園を通して、子どもたちが島外の人々と交流する機会を作り、新たな人間形成や健全な少年少女の育成を促進することで離島地域の振興を支援。
この大会は、村田氏に送られた一通の手紙をきっかけに、50カ所以上の島々で野球教室を実施する中で現在の形に変わった。
将来的には、離島甲子園出身のプロ野球選手を輩出することや、子どもたちに島外の世界を感じてもらい島に知見を還元してもらうことで、離島の活性化につなげることを目指している。
現在までに、この離島甲子園に参加した多くの子どもたちが甲子園球児にもなっており、2021年のドラフトでは、読売ジャイアンツに育成として入ることが決まった離島甲子園出身者も誕生した。
活動開始時期
2008年~
WEBサイト
http://www.rito-koshien.net/#2021 HEROs AWARD受賞
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