2019 AWARD WINNER
一般社団法人Sport For SmileSport For Smile
スポーツメンタリング



審査員コメント

中江 有里
YURI NAKAE
DV(家庭内暴力)の認識は社会に広がってきているが、どうしても個人の問題に集約されがちだ。こうした家庭内に閉じられた問題にスポーツがどう関わっていけるのか、ピンポイントかつ、見逃されがちであった現代的な挑戦だ。
DVの被害者である子どもたちに、家族間で得られなかった人と人のつながり、信頼を、スポーツを通して楽しみながら伝えていく。成長期の体だけでなく、心の成長も見守り、支えていく仕組みは素晴らしい。被害者である親も楽しみながら成長していく子どもたちの姿から活力を得ることができるだろう。
プロジェクト名
スポーツメンタリング
取り組む社会課題
警察庁の発表によるとDV被害件数は14年連続で増加しており、既婚女性の3人にひとりがDV被害経験者であり、若年層では女性2人に1人、男性3人に1人が経験しているというデータがある。DV家庭の子どもは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に陥るだけでなく、別居を余儀なくされるタイミングで、学校に行かなくなる子も少なくない。母親が子どもに依存するケースも多く、子どもらしく甘えたりおねだりしたりということができない。また女子の場合は小学校高学年になると精神的に不安定で家事のできない母親の代わりに家事や幼い弟妹の面倒をみなくてはならず、学校に行けないケースもあり、暴力の被害にあった経験者は、自分の子どもにも同じことをしてしまう悪の連鎖につながることも少なくない。
ビジョン
目標/ミッション
DV(家庭内暴力)の被害者家庭の子どもたちの傷ついた心をスポーツを通じて回復させ、子どもらしくいられる場を提供することで、自信をつけ、人を信じる力を身につける。
事業内容
DV(家庭内暴力)の被害者家庭の子どもたち(小学校高学年)に信頼できるお兄さん・お姉さん(メンター)とともにスポーツをする機会を提供するスポーツメンタリングプログラムの実施。毎回メンターが送り迎えをし、安心して子どもらしくいられる場所でスポーツを楽しむ半年間で、自信を持ち、「いつもそばにいなくても自分を応援してくれる人がいる」ことを信じてがんばる力を身につけるプログラム。
活動開始時期
2014年~(継続中)
WEBサイト
https://www.sport4smile.com/#2019 HEROs AWARD受賞
#AWARD
#一般社団法人Sport For Smile