HEROs OF THE YEAR 2017
宮本 恒靖
PROJECT OVERVIEW
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ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル市にボスニア系・セルビア系・クロアチア系をはじめとした異なる民族の子どもが通えるスポーツアカデミーを設立・運営。特定の民族によらない中立かつ安全なスポーツアカデミーで子どもたちが一緒にスポーツを楽しむ機会を提供し、民族間の信頼関係構築を目指すプロジェクト。
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プロジェクト名 |
マリモスト~小さな橋~ |
取り組む社会課題 |
ボスニア・ヘルツェゴビナでは1990年代に死者20万人以上、避難者200万人以上と言われる激しい民族紛争が勃発した。同国では紛争終結後20年以上が経過した現在でも、教育や政治など生活の様々な場面で民族間の分断が残されている。市内の居住地も民族ごとに分かれているため、子どもが日常生活で他民族の子どもと知り合う機会は限られており、分断が残された周囲の環境から子どもたちが内戦の負の遺産を受け継ぐ可能性が危惧されている。 |
目標/ミッション |
~スポーツでつながる世界を創る~ |
活動開始時期 |
2014年~(継続中) |
WEBサイト |
MOVIE & PHOTOS
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審査員・アンバサダーコメント
松井 一晃
Sports Graphic Number編集長
2002年サッカーワールドカップ日韓大会でキャプテンを務め、中田英寿氏らとともに日本代表チームを決勝トーナメントに導いた宮本恒靖氏。2011年12月に現役引退後はFIFAマスターで学び、修士論文に記した「ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるスポーツによる民族融和の可能性」を自ら実践。2015年に現地にスポーツアカデミー「マリモスト(小さな橋)を開設した。現在もJリーグ・ガンバ大阪U‐23監督を務めながら、激しい内戦により傷つけられた人々にスポーツを通じて安心して交流できる場を提供し、民族融和の一助となるべく活動を続けている。そのスポーツの力を信じた行動力にHEROs AWARDを贈る。
大林 素子
バレーボール/スポーツキャスター
テレビでしか見ることのない紛争地域で、異なる民族の子供たちに、ボール一つでチームメイトとしての意識と笑顔をもたらし、新しい未来を創っている姿に感銘を受けました。
スポーツを通じて「互いを尊重しあうことの大切さ」を伝えることで民族問題の解決につながっていくことを強く願っております。私自身も東日本大震災をきっかけにボランティアに参加していますが、小さな力を大きな力にかえて、よりよい未来をつくっていきたいと思っています。
受賞者コメント
宮本 恒靖
この度は、HEROs AWARD 2017に選出いただきましてありがとうございます。記念すべき第1回に選出いただき、大変光栄です。まずは、 日頃から私たちの活動を支えてくださっている皆様に御礼の言葉を伝えさせていただきます。
マリモストは、私が仲間と一緒に研究した「異文化共存のためのスポーツアカデミーを設立することは可能か?」という論文テーマをベースにしており、1990年代に民族対立により激しい紛争が起こったボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルという街で活動を行っています。これまでに国内外の多くの方々からご協力をいただき、今では継続して60名以上の現地の子どもたちが民族を超えて一緒にスポーツを楽しんでいますし、イベントなどではさらに多くの子どもたちが参加してくれています。この子どもたちの中から将来地域のリーダーになるような子が巣立っていってくれたらと考えています。
現在も、世界では様々な問題が起きています。その中には、スポーツでこそアプローチできる問題も数多く存在するのではないでしょうか?アスリートの社会貢献というとハードルが高いように感じますが、HEROsの理念が広がることで、多くのアスリートがフィールドの外でも活躍できるようになれば良いと思います。
私自身もこれまでの活動を更に広めていきたいと考えています。
マリモストは、私が仲間と一緒に研究した「異文化共存のためのスポーツアカデミーを設立することは可能か?」という論文テーマをベースにしており、1990年代に民族対立により激しい紛争が起こったボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルという街で活動を行っています。これまでに国内外の多くの方々からご協力をいただき、今では継続して60名以上の現地の子どもたちが民族を超えて一緒にスポーツを楽しんでいますし、イベントなどではさらに多くの子どもたちが参加してくれています。この子どもたちの中から将来地域のリーダーになるような子が巣立っていってくれたらと考えています。
現在も、世界では様々な問題が起きています。その中には、スポーツでこそアプローチできる問題も数多く存在するのではないでしょうか?アスリートの社会貢献というとハードルが高いように感じますが、HEROsの理念が広がることで、多くのアスリートがフィールドの外でも活躍できるようになれば良いと思います。
私自身もこれまでの活動を更に広めていきたいと考えています。