HEROsアンバサダー根木慎志氏、大林素子氏が子どもたちへ伝えるスポーツの力

2019年6月24日(月)、HEROsアンバサダーの根木 慎志氏と大林 素子氏が東京都小平市立第三小学校を訪問し、子どもたちを対象に車いすバスケットボールを通じた交流会が開催された。 

プロジェクトに参加した根木氏は、現役を引退してからこれまで全国の小中学校を訪問し、車いすバスケットボールを通じて誰でも楽しむことができるパラスポーツの魅力やチャレンジすることの大切さを多くの子どもたちに伝えてきた。
今回は小平市の観光大使でもある大林氏との協同プロジェクトを実施した。

元車いすバスケットボール日本代表のプレーを披露

まず、生徒たちとの交流前に根木氏による3ポイントシュートのデモンストレーションが行われた。元車いすバスケットボール日本代表が走り抜ける車いすのスピードや遠く離れた地点からゴールに向かって放たれるシュートは非常に迫力があった。

シュートが外れる場面もあったが、「何事も諦めないことが大切」と考える根木氏は、生徒たちに伝えたいメッセージを本物のアスリートとしてプレーする姿で見せたのである。
プレーを見ている子どもたちも根木氏がゴールを決めるまで必死に応援を続けた。

物凄いスピードでドリブルするHEROsアンバサダー根木慎志氏

チーム一丸で、車いすバスケットボールの勝利を目指す

チーム一丸で、車いすバスケットボールの勝利を目指す
デモンストレーションが終わった後は、4・5年生代表による5対5の車いすバスケットボール対決を実施。これまで車いすに乗ったことがない多くの子どもたちが、慣れない手つきで車いすを操作しながらチーム一丸となってバスケットゴールを目指した。

車いすバスケットボールは座っている分、ゴール位置が一気に高くなる。体験したことがないパラスポーツは、誰もが主役になれるチャンスがあることが魅力的である。

車いすからゴール目がけてシュートを打つ様子

シュートが中々ゴールに届かず苦戦する子どもたちも多くいたが、試合に参加していない周りの多くの子どもたちも大きな声で応援し、体育館にいる全員が一つのスポーツに積極的に参加していた。

試合中ナビゲーターを務めた大林氏は、車いすバスケットを経験した生徒に感想を聞いて回った。子どもたちからは「車いすの操作が難しかった」「ボールがゴールに届かなかった」など車いすバスケットの難しさや車いすの操作の難しさを素直に語った。

プレーする生徒たちにインタビューするHEROsアンバサダー大林素子氏

■諦めない心を持つことの大切さを伝える
車いすバスケットボールの体験会で交流した後、根木氏と大林氏から生徒たちに伝えたいメッセージを送った。共にオリンピック出場を果たすまでに多くの挫折を経験し、乗り越えてきたアスリートであり、スポーツと長く関わった人生の中で大切にしてきたことやチャレンジしてきたことを伝えた。

生徒たちの前で成功した体験や挫折した体験を語る根木氏、大林氏

最後に、話を聞いた子どもたちからも積極的に質問が投げかけられ、根木氏と大林氏も真剣に答えた。

固定概念に捉われず、スポーツが持つ本来の力を子どもたちに体感してもらうために始まった今回のプロジェクト。
障がい者だけが参加するスポーツとして認識されやすいパラスポーツは、健常者でも参加することができ、誰でも楽しむことができると実感する1日であった。

 “伝えるアスリート”として活躍する根木氏と大林氏の活動をHEROsは今後も継続的に支援していく。