HEROs Sportsmanship for the future

search

2020/12/15

今年は12月21日に開催! 「HEROs AWARD 2020」の栄冠は誰の手に?

今年は12月21日に開催! 「HEROs AWARD 2020」の栄冠は誰の手に?

著者 : 瀬川泰祐(HEROs公式スポーツライター)

アスリートの社会貢献活動を促進、周知することを目的に開催されているHEROs AWRAD1221日に4度目の開催が予定されている「HEROs AWARD 2020」に向け、1127日に日本財団にて最終審査委員会が開催された。

審査委員会では、ノミネートされたアスリートの社会貢献活動について、アスリート部門(男性部門・女性部門)、チーム・リーグ部門、NPO部門の計4部門で審議が行われるとともに、最優秀賞にあたるHEROs of the yearについての審議が行われた。

特別な年を総括するHEROs AWARD2020

HEROs AWARDの設立当初は、日本における社会貢献活動やボランティア活動への広がりも小さく、またアスリートが活動を行うにも負担が大きいため、継続が難しい状況があった。そこで彼らの社会貢献活動を表彰することにより、その活動の価値を正しく世に伝え、アスリートの発信力により社会貢献活動が広がることを狙いとしていた。

しかし、スタートから3年が経った今年は、アスリートたちを取り巻く環境に大きな変化が生まれた。新型コロナウイルスの流行により、東京オリンピック・パラリンピックをはじめとする多くのスポーツ大会が中止・延期となり、スポーツチームが活動休止に追い込まれた。そのような状況の中、オンラインを中心に自身の価値を活かした様々な社会貢献活動が活発化したのである。社会情勢により人々がスポーツと接する機会や、楽しむ機会が減少した一方で、アスリートたちが行う様々な社会貢献活動がいたるところで話題となった。中でも黒人差別に反対する「Black Lives Matter」に賛同し、コート内外でメッセージを発信した大坂なおみ選手のように、アスリートが政治問題に対してもインフルエンサー的な役割を果たすなど、アスリートによる社会貢献活動は新たなフェーズに突入した1年になったと言えよう。

審査のポイントは?

会の冒頭では、日本財団の笹川順平常務理事により「スポーツ界が『社会に貢献している』ということを少しでも多くの人に触れてもらえるようにしたい。そして、この賞が世の中の人を勇気付けられる賞になることを願っている」とHEROs of the yearへの思いが伝えられて審査会がスタート。

HEROs AWARDへの熱い思いを口にした笹川順平常務理事

例年は審査委員会でノミネートされた活動の中から、HEROs AWRADの表彰式当日に実施される最終審査委員会にてHEROs of the yearが選出されるが、今年度は事前に最終審査委員会を実施した上で表彰式を行う。またこれまでは、ノミネートされた各活動の紹介映像を参考にしていたが、新型コロナウイルス流行により撮影ができなかったため、最終審査委員会に先立ち行われた事前審査による各活動の評価を参考に審議を実施することとなった。なお、ノミネートにあたり優先されたポイントは、下記の通りである。

①社会課題の改善にスポーツの力が効果的に活かされているか?

・周知の拡大:アスリート・スポーツの力により社会課題の周知が拡大しているか?

・参加の拡大:スポーツの魅力により活動の参加者・支援者が拡大しているか?

・成果の拡大:スポーツの力で社会課題に新しい変化・価値を生み出したか?

②スポーツの力がもつ可能性を感じさせるか?

・将来に向けた夢のあるビジョンがあるか?

・スポーツの力の活かし方としての新規性や斬新さ、ワクワク感があるか?

③ビジョンの実現や活動の推進に対する意志の強さを感じさせるか?

・ビジョンに対する明確なコミットメントがあるか?

・活動を継続する工夫や努力が行われているか?

この日の審査会で議長を務めた間野義之さん
活動の価値をニュースバリューなどの視点でも発言した宇賀康之さん
スポーツを女性ならではの視点で客観的に見つめた中江有里さん

このような基準により、海外の貧困問題、国内における被災地支援、新型コロナウイルス拡大防止の支援、障がい者の就労支援など多岐に渡る社会問題の解決を目指し実施されている活動がノミネートされた。

さらにこれらを次の3つの観点で区分けをし、各活動の代表者へのヒアリングなどを通して細かく評価をした。その結果が各委員に共有され、それを参考に審査委員の多角的な視点から議論が繰り広げられていった。

  

1.アスリート、チーム・リーグ・NPO

・主体性

・創造性

・表象性

2.事業内容と成果

・スポーツの活用

・先駆性

・波及性

3.将来性

・持続性

・公共性

・発展性

 

議論の中では各活動それぞれに良さがあることを前提に、“継続性”や“今年ならではの活動”、“アスリートの思い”を軸にして各審査員の目が向けられていく。

継続できる事業の重要性を訴えた松田裕雄さん

また、アナウンサーの中井美穂委員が「受賞した団体に加盟しているアスリートに対して、HEROsがアイデア・人脈作りの手伝いになればいいと思う」と口にしたように、今回の賞が社会貢献活動を行うアスリートにとってプラスとなってほしいという思いを審査員全員が持ち、各賞を贈呈する活動を選出していった。そして全会一致でHEROs of the yearを含めた5つの賞が決定した。

コロナ禍で社会貢献活動の新たな動きに注目した中井美穂さん

こうしてHEROs AWARDの各賞が決定したが、新型コロナウイルスの流行により社会がこれから先を読むことが難しい時代となったことで、審査の観点について来年以降の課題も見えた審査委員会となった。実際に「今の審査の視点は限界があるため、審査の視点の議論していきたい」と口にする委員もいたように、時代に合わせて活動を評価することが、これからのHEROsに必要な視点とも言えるだろう。

今回決定したHEROs AWRAD 2020の各賞は、1221日に開催する表彰式にて発表される。この表彰式の模様と受賞したアスリートや活動の紹介は、Abema TVにて放送される予定(20201215日時点では、放送日は未定)だ。

HEROsはこのHEROs AWRAD 2020を通して、アスリートの社会貢献活動が多くの人々に届くことを願っている。そして、社会課題の解決にアスリートが先頭に立った活躍が加速していくことを目指して、これからも時代の流れに合わせて彼らの活躍を応援していきたい。

 

日本財団HEROs審査委員

宇賀康之氏(Sports Graphic Number 編集長)
中井美穂氏(アナウンサー)
中江有里氏(女優・作家)
藤沢久美氏(シンクタンク・ソフィアバンク代表)
松田裕雄氏(株式会社Waisportsジャパン代表取締役)
間野義之氏(早稲田大学スポーツ科学学術院教授博士(スポーツ科学))
笹川順平(日本財団常務理事)

著者 : 瀬川泰祐(HEROs公式スポーツライター)